ノ-ベル文学賞のカズオ・イシグロ氏作品の映画を観て
「日の名残り」という映画を鑑賞して
カズオ・イシグロ氏の作品 「日の名残り」という映画を見てきました。
一週間限定の今日が最終日ということで、今年のノ-ベル文学賞のカズオ・イシグロ氏
作品ということで、興味というかどんなものかという好奇心で見ました。
カズオ・イシグロ氏というのは全く知らなかったのですが、日本生まれの英国人という
ことで何か心を打つものがあったものでして、原作の「日の名の残り」を読まずに映画
をまず見てしまいました。
この作品は、日本でいうところの大東亜戦争、欧州の第二次世界大戦の前あたりから、
戦後のイギリス人の生活を風刺したような、小説と私は見たのですがどうなんでしょう
か。イギリスの貴族 ファラディ卿の執事 スティ-ブンス氏のダ-リントン・ホ-ル
での仕事ぶりや、女中頭のミス・ケントンとの恋物語、ファラディ卿没落を 英国人の
貴族の生活が垣間見えたような気もします。
第二次世界大戦までの大英帝国の繁栄ぶり、その後世界中のイギリスの植民地が独立を
して繁栄から没落していく様子が、風刺画として描かれていた。
その頃の日本はどうだったのだろうか? 昭和初期から戦争が終わった終戦までの、
日本がどのように国際社会と対峙していったのか、あの戦争をどのように戦って、死ん
でいったか、なぜ戦争をしなければならなかったのか? なぜ負けたのか?
今歴史として伝わっていることが、そのままにしておいていいのかが分からない。
近現代史というものを、もう一度洗い直しも必要ではないのか。 その頃の日本がどの
ようにして戦わなければならないのか? 日本だけが悪かったのか? そのことを考え
させられた。
東洋と西洋は全く別のものと思われるけど、実は深く繋がっているのではないかと、思
えるようになってきます。
この原作も読みそのことも深めたいと思っています。そしてこの時代の日本も大変興味
が湧いてきています。それを突き詰めれば、日本人がどのように戦い どのように死ん
でいったかという気持ちが少しでも理解できれば、いいですけどね。